ふたつしかない大村湾(321ku)の出口のひとつ、針尾瀬戸にかかる西海橋。
橋の向こうは佐世保市で、ハウステンボスまで10分弱のところにあります。
閉鎖性の高い湾内部と外海(佐世保)の干満の時間差は3時間もあるそうで、
さらに細く曲がりくねったこの瀬戸は海底の地形が複雑ということで、渦潮が見られます。
春の大潮の時の流れは9ノットにもなるそうで、その時期は観潮会で賑わいます。
すぐ近くに第二西海橋を作っている最中ですが、何のために?という声もチラホラ…
針尾と言えば無線塔(3本のうちのひとつ→)
のどかな風景の中にある太平洋戦争の遺物です。1922年完成の旧日本海軍の施設で、直径12m高さ135mの塔が300m間隔で三角形に配置されています。
この無線塔から太平洋の艦隊と通信していたんですねぇ。真珠湾攻撃開始日時の暗号「ニイタカヤマノボレ」を打電したことも有名な話です。戦後は海上保安庁の施設となり、平成9年まで現役で働いていました。
針尾の近くに浦頭という入り江があります。ここには戦後引き揚げ船が入った埠頭があり、140万近い人が上陸したそうです。引揚者の収容所は数キロ離れた現在ハウステンボスがある場所。違う視点でこの地域を訪れるのも興味深いかもしれません。
潮のタイミングが悪くてもこの程度の渦潮なら見られます。すぐ近くまで降りていけます。
轟音をたてて渦巻く潮を見ていると、自然の力を前にすると人間はちっぽけな存在だと感じます。
悲しいことに今まで多くの人がこの橋から身を投げ、命を落としています。
たけし司会の某TV番組で心霊スポットとして(地名を伏せて)登場したことも…
西海橋近くから見た大村湾の奥部の朝陽
岬の向こうにハウステンボスがあります
こちらも大村湾の朝陽
小さな島々のひとつにさだまさしの島も…
西海橋