++ TOP ++ 旅の計画 ++ 旅の準備 ++ 日程表 ++ 旅行記 ++ アルバム ++ パノラマ&動画 ++ 食べ物 ++ おみやげ ++ 壁紙 ++
9.7月30日(金) プーノ⇒フリアカ⇒リマ
★目覚めすっきり♪
6時半起床。快適な朝でした。前の夜の寝苦しさはいったい何だったんだろう?と思えるほど、一度も目を覚ますことなく熟睡していました。リマ行きの便は11:55発なので、空港のあるフリアカまで1時間かかっても9時に出ればいいな、久しぶりにゆっくり朝食を取り、ホテルの前の湖でも散歩しよう…と思っていました。ところが前夜、リコンファームのためにフロントに預けておいたチケットを受け取った時に、やはり2時間前チェックインしてと言われました。ホテルからの送迎バスなどはなかったので、フロントの女性に薦められるまま、8:20にタクシーを予約していました。フロントのスタッフもみんな対応が良く、夕食はもちろんアメリカンタイプのバイキングの朝食もおいしくて、本当にいいホテルでした。

★眺めただけのプーノの街
チェックアウトしてフロントで待っていると時間通りにタクシーが来て、8:20、フリアカの空港へ出発しました。チチカカ湖とも乾燥とも、そして何よりもこれで高地とお別れ、今度は酸素が濃くて湿度の高い海辺の街リマへ向かいます。結局昼間のプーノの街は歩かず仕舞い。幹線道路以外は未舗装で埃っぽく、とてもキレイとは言い難い街の端を抜け、湖を背に斜面を上がったところで街全体を眺めただけでした。斜面の雰囲気と茶系の街並みが、なんとなくスペインのグラナダに似ていました。アルハンブラ宮殿の対面の斜面(貧しい地区)のようでした。
    

★フリアカへ
例によってタクシーは車の少ない道をガンガン飛ばし、45km離れたフリアカの空港を目指します。途中、運転手さんが時々説明をしてくれるのですが、これまたスペイン語で、何を言っているのかさっぱりわかりません。プーノには大きい大学があるとか、フリアカは人口が多いとか、そんな話のようでした。プーノへ入った時と同じ道ですが、夕暮れ時と朝では多少雰囲気が違いました。右手に湿地帯が見え隠れしてしばらくすると、フリアカの街へと入って行きました。人も車も多くいい意味では活気があるのですが、雑踏の中を歩く勇気は出ないような、危なげな雰囲気です。思わずドアのロックを確認してしまいました。大きな観光バスも前後にいたので、空港までは渋滞する街中を通らないといけないようですが、なんとか50分で到着。殺伐とした空港近くは厳重に警備されていました。9時過ぎの空港の気温は10℃、晴れていても肌寒く感じます。

★ランペルー
空港はまだ空いていて、スムーズにチェックインできました。これならもう少し遅くても…と思わないでもなかったのですが、しばらくすると観光バスが次々にやって来て、小さなロビーは人でいっぱいになりました。何が起こるかわからないのがペルーの移動。バスや列車ばかりか、飛行機さえも、定刻どおりということはあまりありません。飛行機の場合は、下手すると欠航やダブルブッキングで、足止めになる可能性もあるのです。搭乗券を確保したからと言って安心ではありませんでしたが、時間があったのでカフェで絵葉書を書いたりして時間を潰し、ゆっくりゲートへ。カフェから滑走路が見えるのですが、飛行機は一機も着陸しておらず、”遅れ”を確信したからです。定刻11:55のLP132便は、リマからの折り返しの機材。案の定、到着遅れのため12:05に変更になっていました。この日以降の日程に予約している部分はなかったので、リマに戻れさえすればいいか…と、寒い待合室で待っていたら、11:40に飛行機が着陸しました。”変更の変更”を覚悟していたので、意外でした。それよりももっと驚いたのは…到着後10分で搭乗が始まったのです。日本なら最低1時間はかかるのに…機材の点検や燃料、機内の掃除はいいの?と、ちょっと不安になりましたが、搭乗口へ向かいました。ふたつのゲート(と言ってもただのドアw)のうち、乗客はなぜか片方に集中しています。搭乗券を見ると、空いている方の番号があったので「いいのかなー」と思いつつそちらへ行くと「スペシャルクラス?」と聞かれました。クラスなんてあったっけ?と不思議に思いましたが、チケットを見せるとスルー。もしかするとツアーではなく、個人で予約していたせいかもしれません。ランペルーの正規割引のクーポン利用で、日本で国際線と同時発券、いちおう座席指定も済ませていました。スペシャルクラスと言ってもシートは何も変わりませんでしたが…

★雲が・・・空が・・・
ゲートはただのガラスのドアで、そこを出ると滑走路です。そのままてくてく歩いて飛行機に乗り込みます。目に入った飛行機に何か違和感を感じました。何でだろう?と一瞬考えましたが、答えはすぐに出ました。雲が・・・機体のすぐ上に・・・雲を背負った飛行機を見たのは初めてでした。さすが高地!すぐ上と言っても100m位はあるのでしょうが・・・高地から低地へ飛ぶ時は普通の上昇⇒下降ではなく、ちょっと上昇したら後はひたすら下降か・・・なんてしょーもないことを考えながら出発を待ちました。結局定刻より30分遅れただけで、経由地アレキパへ向けて離陸。当然あっという間に雲の上にいました。

★アレキパ経由
アンデス山脈の上を飛ぶので、ガタガタ揺れること30分。起伏のある、白っぽい岩石の台地と、富士山のような美しい山が見えました。日程の都合で断念しましたが、コンドルが生息するコルカ渓谷を訪れるには、この街が基点になります。アレキパで乗客が乗り降りする30分間は爆睡していました。13:30に離陸してしばらくするとブランチが出ました。お腹がすいていたのでホットサンドをペロリと平らげ、再び夢の中へ。飛行機はどんどん高度を下げ、15:00にリマへ到着しました。

★酸素が濃い!
リマへ着いてまず感激したのが、深呼吸すると肺が満たされるということでした。海からの霧のおかげで、カサカサだった肌も髪の毛も一気にしっとり。高度計も見事に一周していました。空港の外には客引きがズラリと待ち受けていました。予定としては、この日の夕方のバスが取れたらそのままナスカへ向かいます。まずは荷物を入れ替えるため、当山ペンションまでタクシーで移動です。しつこい客引きを振り払っていると、ポリスがすぐにやってきて追い払ってくれました。あまりにも客引きが大勢いて気味が悪く、高くてもいいと思い、近くで見張ってくれていたポリスに頼んでオフィシャルタクシーの運転手を探してもらい、空港を後にしました。

★放浪の後の安堵感
ペンションまでは30分ほどで着きました。リマを出る時は工事中だった玄関が、見違えるほどキレイになっていました。インターフォンを鳴らすとお母さんが出迎えてくれ、さっそく2階のリビングへ上がると、そのままふにゃふにゃと座り込みたくなるような、なんとも言えない安堵感でいっぱいになりました。おんぶに抱っこの相棒(弟よ、ごめん)を連れ、常に緊張した状態でアンデスの山中を彷徨った6日間の後、無事にこのペンションに戻ってきただけで心からホッとしたのです。「お帰りなさい」と言ってくれる長期滞在中のゲストさんもいて、緊張の糸がプツリと切れたのがわかりました。我が家にいるような安心感がこのペンションにはあるのです。

★予定変更
ぺぺさんは新婚旅行で不在で、ぺぺさんの奥様(日系)の妹さん(結婚して日本に住んでいるけど里帰り中でした)とお母さんが対応してくれました。以前ぺぺさんが調べてくれた18時発のナスカ行きに乗りたいと言うと、オルメーニョ社に電話して聞いてくれました。ところが、この数日ナスカ行きのバスはずっと満席続きだったそうで、この日もツーリストクラスは満席、21時発のローカルならあるということでした。同じく腰抜けになっている弟と相談していると、長期滞在中のMさん(♀、仮名w)も一緒に考えてくれました。21時発なら未明にナスカへ着くので、ホテルを予約しておいて数時間仮眠するしかない…でもローカルバスは強盗などの危険も…と考えているうちに、無理して移動する気力がだんだんなくなりました。そこに「この際、ペンションの日帰りツアーで行ったら?」というMさんのひと言。2泊3日の予定だったナスカとバジェスタス島を、リマから日帰りで観光するのです。このペンションのオプショナルツアーは知っていましたが、高くつくので個人で行こうと日程を組んでいました。でもナスカへの移動が厳しいとなれば…これはもうお金の問題じゃないな…という気持ちになってきました。それに、動くのはイヤではなかったのですが、一度緊張が切れてしまうと、行き当たりばったりの3日間が面倒になってきたのです。予算の3倍くらいかかるので、手持ちのドルの計算をしながら弟と協議の結果、”お金より安心”を選択。もっともペンションの居心地の良さが一番の理由でしたが…

★高地から低地へ
さっそくお母さんにオプショナルツアーの運転手さんの都合と、3日間部屋が取れるかどうか聞きに行きました。相談の結果、日帰りツアーは日曜日にアレンジしてもらうことになり、部屋も最初の部屋とは別の、シャワー付きの部屋を使わせてもらうことになりました。荷物をほどいて部屋を”自分の部屋化”すると、、文字通り全身の力が抜けていくようでした。帰国までこのまま動かないでいいという嬉しさでいっぱいです。ここに居る限りは言葉の心配もないし、何よりも身の安全が保証されているのですから。治安のよくない国では常に緊張の連続で、精神的に本当に疲れるので、この安心感は他の何物にも変えられません。ところで、標高3800mのプーノから100mもないリマへ一気に降りてきたわけですが、荷解きをしながら、すごーい!あれも!これも!と、大はしゃぎしました。ペットボトルなどは見事にぺちゃんこ。洋服を入れた密閉式のビニールも圧縮袋状態、シャンプーを入れた硬いボトルなども凹んでいました。ついでにお腹も凹んでいればいいのに…って冗談はさておき、これだけの圧力に対応できる人間の身体って不思議です。ま、ダイビングの時も普通に3気圧とかの圧力を受けているんですけどね。

★ふ抜けの夜
日本を離れてから一度も箸を持っていなかったので、今夜こそ!と近くの中華料理屋さんへ夕食に出かけました。ふたつある店のうち、ぺぺさんのお薦めのレストランがどちらかわからなくて、手前の店に入ったのですが…ヨーロッパなどでは大抵メニューは中国語(漢字)も併記されているのですが、ここはスペイン語のみ。悪戦苦闘してお店の人に尋ねながら注文しました。出てきた料理には…もー大感激でした。てんこ盛りの炒飯には笑いましたが。量の多いペルーのレストラン、頼んだ4品もすごい量でしたが、どれもとてもおいしく、久しぶりにお腹いっぱい食べました。食事の後は例によってスーパーで飲み物などの買い出しです。どこの国に行ってもスーパーは必ず覗くのですが、ペルーの物価の安さには嬉しくなります。弟はもちろんビール、私はヨーグルトや果物などを買い込んでペンションに戻りました。久しぶりにネットにも繋がりひと安心。旅はまだ終っていないけれど、無事リマに戻ってきた嬉しさでいっぱい、ヘナヘナとベッドに入りました。
$浪費メモ
チップ2$ タクシー(プーノ)50sl 絵葉書、ピンズなど53sl カフェ(空港)9sl 空港税@4$ 
タクシー(リマ)20sl 夕食(2人で)55sl スーパー41.6sl
≪ BACK        NEXT ≫
1.出発⇒リマ2.リマ3.リマ⇒クスコ(市内)4.聖なる谷・オヤンタイタンボ5.マチュピチュ6.マチュピチュ⇒クスコ
7.クスコ⇒プーノ8.チチカカ湖9フリアカ⇒リマ10.リマ11バジェスタス島&ナスカ12.リマ⇒出国13帰国